毛虫が裁判にかけられたことがある

Ian LindsayによるPixabayからの画像 

被告は毛虫(笑)

これは12世紀ごろのお話になります。
この毛虫さんが、なぜ裁判にかけられたかというと…
ブドウの樹を荒らしたから』だそうです。

裁判の詳細

  1. 1120年、フランスの中央都市であるランスでブドウ栽培者たちがブドウの樹を荒らす毛虫に対して、自分たちでお金を出し合って裁判を起こした。
  2. 弁護士は被害状況と、被告である毛虫の身体的特徴を書き込んだ請願書を裁判所へ提出する。
  3. それを受けた司教代理判事が毛虫に対して裁判所への出頭命令を出す。
  4. 裁判当日、毛虫は出頭せず、被告は欠席とみなされる。
  5. 毛虫側の弁護士は、「彼が出頭しないのは、弁じられないからである。」と弁護するも、主張は認められず、毛虫は破門判決が下る。

他にもある動物の裁判

  1. 1510年にスイスとイタリアの国境の町でモグラに対して裁判が起きる。
  2. 罪状は「畑に穴を空けて植物が生えないようにした罪」とされた。
  3. モグラの弁護側は「モグラは害虫を食べてくれる有益な動物である」と主張し、その主張が認められる。
  4. 被告であるモグラの子供、その親、妊娠中のモグラには安全通行権と14日の猶予期間が与えられる。

筆者の感想

動物や昆虫に対して裁判になる程、当時からヨーロッパは法整備がなされていたのでしょうね。
それにしてもいろいろ驚きではありますが(笑)
毛虫に宗教はないと思いますが、破門されたらやはり悲しいでしょうかね。
しかしまぁ、
このように利益にもならないような事をわざわざ裁判にするという事は、これがれっきとした被害であることが認められることで、国への税金が多少緩和されたりとかあったのかもしれませんね。
なんにせよ、世知辛い世の中ですな~。

Tips

  • 破門とは宗教の信徒をやめさせること。当時は死刑宣告に相当する。
当時のトリビアの泉をYouTubeで見つけたので、リンクを貼っておきます。