国宝『十一面観音立像』の11の顔のうち 1つだけ【大爆笑】している

十一面観音菩薩像
Takacchiさんによる写真ACからの写真

十一面観音立像

滋賀県の高源寺に保存されている国宝である。
9世紀中頃の作品であり、平安時代初期の密教美術の傑作とされている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

十一面観自在菩薩心密言念誦儀軌経によれば、10種類の現世での利益(十種勝利)と4種類の来世での果報(四種功徳)をもたらすと言われる。
十種勝利
・離諸疾病(病気にかからない)
・一切如來攝受(一切の如来に受け入れられる)
・任運獲得金銀財寶諸穀麥等(金銀財宝や食物などに不自由しない)
・一切怨敵不能沮壞(一切の怨敵から害を受けない)
・國王王子在於王宮先言慰問(国王や王子が王宮で慰労してくれる)
・不被毒藥蠱毒。寒熱等病皆不著身(毒薬や虫の毒に当たらず、悪寒や発熱等の病状がひどく出ない。)
・一切刀杖所不能害(一切の凶器によって害を受けない)
・水不能溺(溺死しない)
・火不能燒(焼死しない)
・不非命中夭(不慮の事故で死なない)
四種功德
・臨命終時得見如來(臨終の際に如来とまみえる)
・不生於惡趣(悪趣、すなわち地獄・餓鬼・畜生に生まれ変わらない)
・不非命終(早死にしない)
・從此世界得生極樂國土(今生のあとに極楽浄土に生まれ変わる)
日本語では「十一面観音菩薩」、「十一面観世音菩薩」など様々な呼び方があるが、国宝、重要文化財等の指定名称は「十一面観音」となっている。

なぜ一つの顔だけ笑っているのか

笑っている顔は「大笑相」という。
一説によると、子供が自分の行いを反省する姿に涙しながら「よかったね」と喜んでいる母親の様子を表していると言われている。

なんだか「キン肉マン」にこんな顔のキャラがいた気がするのですが、気のせいですかね(笑)
なんにせよ、他の顔もすごく力強い表情ですし、守っていただけている感覚を覚えます。 ありがたや、ありがたや。

Tips

  • 大爆笑というよりは『歓喜の表情』である。
当時のトリビアの泉をYouTubeで見つけたので、リンクを貼っておきます。