「走れメロス」は作者の太宰治が借金を返すために走り回ったことから生まれた

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走れメロスってどんな内容だっけ?

『走れメロス』は、人を信じることの大切さを説いた太宰治の代表的な作品。
内容を要約すると・・・

”主人公であるメロスは、妹の結婚の準備の為に、シサクラの街へいく。
そこでは人を信じられなくなった王(ディオニス)が、次々と人を殺していた。
そのことを知ったメロスは、王にたてついてしまい、死刑宣告を受けてしまう。
しかし妹の晴れ舞台はなんとしても見たいメロスは、処刑日までに必ず戻ることを約束し、親友であるセリヌンティウスを身代わりにし、妹の元へ急ぎます。
無事に結婚式を終えた後、親友との約束を果たすため、あらゆる苦難を乗り越えながら、親友の元へとメロスは走り続けます。
そしてなんとか間に合ったメロスとセリヌンティウスは友情を確信し、王はこの美しい友情をみて改心する”


といった内容です。

太宰治って借金してたの?

それは太宰治の親友である作家「檀一雄」の『小説 太宰治』の中に記されているらしい。
(以下、トリビアの泉で紹介されたVTRの要約)
”太宰治は金を借りた借金取りに、即返済を求められます。
親友である「檀一雄」を人質に金策へと繰り出します。
「檀一雄」は太宰を信じて待ちます。
しかし、約束の3日が経っても太宰は帰ってきません。
5日が経ち、太宰を心配した「檀一雄」は捜しに出ます。
知人の家で将棋をしている太宰を発見し激怒します。”

メロスはいいやつだけど、太宰治は違ったんだね((+_+))

事実は小説より奇なり

昭和11年12月の出来事。
妻の初代に熱海にいる太宰から「借金を作ってしまい帰れない」との連絡があった。
初代は太宰の親友である檀一雄に太宰にお金を届けるようにお願いし、檀は熱海まで金を届けに行きました。
しかし太宰は熱海で豪遊癖がついていたらしく、妻と親友が届けてくれたお金さえも、豪遊で使い、さらに借金が膨れ上がる事態となってしまった。
借金は総額300円(現在価値で20万円)ほどで、檀と井伏鱒二、佐藤春夫に肩代わりしてもらい、それでも足りなかった分を、妻の初代が着物を質に入れて返済した。

Tips

  • 太宰治は事実を、美談へと昇華させて小説にしていた。
当時のトリビアの泉をYouTubeで見つけたので、リンクを貼っておきます。