「リストラ」とは本来、ネガティブな意味ではない
「リストラ」とは本来、ネガティブな意味ではない
日本ではネガティブ要素が強い言葉として用いられているこの「リストラ」という言葉。
会社の上司から、この言葉が聞こえてきたらとても恐怖ですよね。
しかし、本来の意味はほぼ真逆といっていいほどポジティブなニュアンスの言葉であることをご存知でしたか?
では実際はどのような意味なのか確認してみましょう。
「リストラ」は略語
まず最初に知っておくべきことは、「リストラ」は本来の英語を日本人が略して言い換えたものであるということです。
日本人は略すのが好きですからね(笑)
「リストラ」は何の略なのか
「リストラ」は「 Restructuring 」の略です。
読み方は「リストラクチャリング」と読みます。
それを短くして、”リストラ”と言っているわけですね。
「 Restructuring 」の意味
さてさて、これが本題です。
この「 Restructuring 」にはいったいどんな意味があるのでしょうか。
英和辞典などで調べていただければお分かりいただけると思いますが、「 Restructuring 」が意味しているのは・・・
(組織の)再構築・再編成( Re 〈再〉 :structuring〈構築〉 )
という意味なんですね。
ですから、この英語自体にはネガティブなニュアンスは無いんです。
また日本人が言う『リストラされた~(*_*)』なんて言い回しはおかしいんです。 リストラは組織を再構築することなので、人間である個人がリストラ(再構築)されるなんてことは絶対にありえません。
そんなことが出来るのは神様くらいのものでしょう。
日本社会の闇
ではなぜ、日本ではネガティブな意味で使われるのでしょうか。
それは日本企業のやり方の問題ではないかと筆者は考えます。
組織を再構築(リストラ)するとき、必ずと言っていいほど ”社員数を大幅に減らす” という動きを伴うからです。
もっと先に削る部分があったとしても”人件費が1番の負担である”と考える経営者は少なくありません。 その”人”がいなければ、利益も出ていないはずなのに・・・。
もう1つはベビーブームで生まれた世代、日本でいうと団塊世代に当たりますが、日本はバブルだったことも重なり、組織規模に対して不必要な数の人員を雇い入れていたという事実も重要です。
バブルがはじけた時、どの企業も組織を再構築(リストラ)する必要があったのですが、その折に”不必要な数の人員を適切な数にする”ということがメインに据えられたことは想像に難くありません。
おそらくはそれが原因で
『組織を再構築(リストラ) = 不必要な数の人員を適切な数にする』⇒『リストラ=クビにされること』と変化し、ネガティブなニュアンスを帯びてしまったのでしょう。
Tips
- 特になし